2018年、半年が過ぎました。tncでは来期に向けての仕込み作業。ここからが正念場。
先日、名古屋友禅染の工房へ色出しの立会いに伺いました。
和紙屋さんのご協力のもと、素敵な素材が出来上がりました。ありがとうございました。
最初ちょっとびっくりしたのですが、
友禅というと、京友禅や加賀友禅を思い出し、
名古屋にも友禅染めの文化があるとは。
尾張文化が栄えた頃、京都から職人が行き来し、友禅の技法もその時期に名古屋にも伝えられたそうです。
工房の隣には川が。かつてはそこで洗いを行っていたとのことです。この地域では染工房もこちらを含めもう2軒しか残っていないようです。
ここでその時代の女性たちの着物が染められていた事を想います。
全国各地の和紙をチョイス。テスト的にどの和紙が合うか、と想像を膨らませて、和紙屋さんのご協力のもと、染工房へ持ち込みます。
出来上がりの素敵な友禅染め。この芸術品をどう使うか緊張します。
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春までのスケジュールは、過密スケジュールで
少しゆとりがある5,6月は仕込みの期間にしています。7月からは、具現化させるシーズン。2018年のエンジンかけ直し。
世の中にないやり方を。誰かの喜ぶものを。そんな事を考えながら。
今、様々なチャンスをいただいています。でも環境というのは常ではなく、雲の流れのように形をどんどん変えていく。そうすると今できる事を今の形で行う。
状況は変化すると思えば、今の悩みだって形は変わるはず。
ブランドは、3年目。
まだまだ苦労する事が多いのですが、それはいつか形を変えて誰かの幸せの為に使える日がやってくるのなら。やっぱり今の大変さも幸せなんだと思います。
口数少なめの職人さんが、「若い人たちに友禅染めが役にたてば。」とかなり長時間を費やしていただきました。
後日談「ああいう組み合わせにするとは思いつかなかった。」と仰っていただいたみたいなのですが、私は終始、職人さんの集中力と、色出しへの執念に脱帽でした。
パントーンで私が希望する色に近づける技術。長年培った職人技と優しさにただ、感動の連続でした。
工房でずっと見守っていてくれた。職人さんに似て静かだった。